家づくりの成功と失敗 ■10.パネルヒーター

パネルヒーター
パネルヒーター

それは、東北以北では結構メジャーな暖房器具ではありますが、関東以西では、まだまだ認知度の低いもののようです。
しかし私は、このパネルヒーターが、現時点では最高水準の暖房設備であると、固く信じているのです。

冬の時期、北海道に旅行したことのある方なら、このパネルヒーターのすごさは実感されていると思います。

まず、このパネルヒーターを語る前に、前提条件をはっきりさせます。

・家が高気密、高断熱であること
・計画換気システムがあること
・全部屋に、パネルヒーターが設置されていること(つまりセントラルヒーティング)
(注)この記事自体、冬でも暖かい地方に住んでいる人にとっては、意味がないかもしれません。


まず、冬は寒いから、廊下やお風呂場は当然寒いもの、という既成概念をぶっ壊しましょう。

ヒートショックやコールドドラフトなんてものは、21世紀の現代、高水準の技術をもって作られているはずの家に、あってはいけません。
健康を考えるなら、バリアフリーだけでなく、空気の快適性も、貪欲に求めるべきです。

その鍵は、ずばり「パネルヒーター」なのです。
(高気密・高断熱・計画換気、とあわせて考えるべき、ということを基本として)


パネルヒーターの仕組み

灯油を屋外で燃焼させ、温水を家のなかに設置されたパネルヒーターに循環させます。
(灯油燃焼の代わりに、電気による加熱方式もあるようです)
パネルヒーターには、温度調節のバルブがあり、ここで快適温度を設定します。

このバルブには、室温を感知するセンサーがあり、室温が十分暖かいときは温水の流れが鈍り、逆に室温が低くなると、温水の流れが活発になります。

十分に暖かい部屋に入ると、パネルヒーターは冷たくなっていることがあります。
これは、十分に部屋が暖まっているため、パネルヒーターが自動的にOFFになっているのです。

(これは不思議な感覚です。なんで部屋の中が暖かいのに、暖房器具がつめたいの?という。しかしこれは逆にそれだけ室内が十分温まっている、ということでもあるのです。初めてこれがわかったときは、驚きでした。)

基本的に、秋口から春にかけては、パネルヒーターの本体の電源は入れっぱなしです。


パネルヒーターの快適性

・まず、ヒートショックというものがありません。
各部屋を個別に暖房するというものではなく、家全体を満遍なく温めます。
輻射熱による暖房であるため、人体にも優しく、じんわりと躯体そのものを温めてくれます。

・コールドドラフトが発生しません。
冷たい空気と暖かい空気が、ひとつの家のなかに混在すると、冷たい空気が降りてくる「コールドドラフト」が発生します。
しかし、「パネルヒーター」によるセントラルヒーティングは、コールドドラフト自体をも否定します。

FFファンヒーター、床暖房、ホットマン、などに比べ、床と天井の温度差がほとんどないのが、パネルヒーターでもあります。

・静か
音もしませんし、温風も吐き出すようなものでもありません。

・エコノミー(?)
安価な(?)灯油が燃料です。
(昨今の原油価格高騰で、灯油の値段も上がってます。なので、最近は節約できている感覚は、残念ながらありません。)


■家を建てる時

パネルヒーターは後付けが不可能な(というか、非常に難しい)暖房器具です。
ですから、こいつを設置するのは、新築時が絶好の時です。
初期投資額は、約90万円(我が家のケース(39坪))。
この投資額は、はっきり言いますが、安いです。

パネルヒーターの経験者なら、同意いただけるはずです(キッパリ)。


■家を建てたあと

パネルヒーターの燃料は灯油です。
冬場、屋外の灯油タンクに、灯油を補充する必要がありますが、その仕組みがあることが大前提になります。

寒い地域では、灯油販売トラックが住宅街を巡回してくれるので問題ありませんが、関東以西の地域でそのようなシステムがあるかどうかは、私にはわかりません。

でも、パネルヒーターは、関東以西においても、十分活躍できる暖房器具だと思いますので、道はあるのでは、と思います。

あと、パネルヒーターの欠点をひとつだけ挙げておきます。
それは、片付けることができないこと。
夏場でも、壁にはパネルヒーターが設置されたままです。
当然です。
でも、薄いタイプの物が主流ですし、冬場のパネルヒーターのありがたさを考えると、そんなことは小さな問題でしかありません。


パネルヒーターのライバルたち

・蓄熱式暖房器具
・薪ストーブ
・FF式ファンヒーター

これらがパネルヒーターと争う暖房器具でしょうね。
それぞれの使用感については、コメントを控えます。
それほど詳しいわけではないので。


パネルヒーターのオススメ度

   ★★★★☆

 満足度は、星4個。
 あれだけパネルヒーターを絶賛しておきながら、何故に星5個でないのか?
 その理由は、次回のお楽しみ。


■00.目次
■01.階段下収納の扉■02.階段手すり子
■03.LAN配線
■04.ホームシアターのもくろみ
■05.窓の数と位置
■06.ホスクリーン
■07.ベランダのオーバーハング
■08.キッチンの設計
■09.IHクッキングヒーター
■10.パネルヒーター
■11.薪ストーブ
■12.換気システム
■13.ウッドデッキ
■14.洗面台
■15.吹き抜け
■16.家の位置(東南角地は本当にいい?)


次回へ続く。

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